高知県立高知追手前高校の校則を読む(3)

 かつては自由な校風が人気を集めていた追手前高校ですが、現在は「ガリ勉イメージ」が敬遠され、「5年連続定員割れ」と報じられました(https://www.kochinews.co.jp/article/detail/643702)。卒業生のみなさんは、残念な思いをされているのではないかと心配します。
さて今回は、「3.礼儀」「4.保健衛生」を見ていきます。


3.礼儀

(1) はつらつとした気風の中にも礼儀をわきまえ、和やかで節度のある態度・行動をとること。

(2) 言葉づかいは丁寧に、長上の人に会った時は会釈するなど、他人に迷惑や不快な感じを与えるような言動を慎むこと。

4.保健衛生

(1)身体の清潔に留意し、進んで健康増進に努めること。

(2)衣服は常に清潔・端正であること。

(3)校舎内外の清掃の徹底に努めること。

(4)便所、その他不潔になりやすい場所は清潔にしておくよう努めること。


 前回紹介した「1.学習」同様、やたらと命令口調が続きます。「生徒心得」ですからそうなるのでしょうが、アナクロ感は拭えません。「長上の人」など、旧制高校の趣を意識しているのかもしれません。
 「便所、その他不潔になりやすい場所」を特筆する理由も気になるところです。


 生徒指導提要の指摘「校則の制定に当たっては、少数派の意見も尊重しつつ、児童生徒個人の能力や自主性を伸ばすものとなるように配慮することも必要です」から考えると、バッサリ切り捨てていいのではと感じるのは私だけでしょうか。

※追手前高校の校則について指摘しましたが、こうした記述は追手前高校に限ったことではありません。

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